新型フェイスプレートの写真とか説明 #fitear

FitEar製品のフェイスプレートで使用するパーツが変更することは先日お知らせしましたが、もう少し拡大した写真が仕上がりましたのでこちらで公開します。

カスタムイヤーモニターの新型フェイスプレートです
内部パーツの透け具合はこんな感じになります
TO GO!334の新しいフェイスプレートはマットな質感に
ケーブルは従来と同じ物が使用できます。

弊社社長が今回のマイナーチェンジに付いてまとめた物がありますので、こちらもご参考に。(長文注意!)フェイスブックページにも同じ文章がシェアされています。

TO GO! 334や111のユニバーサル、お陰さまで大変ご好評をいただいておりますが、実は故あって生産ストップ中。ちょっぴりマイナーチェンジがある訳ですが、主に外観(フェースプレート部が光沢からカスタム同様のマットに)、コネクタ受け側の構造変更、ステム部材質変更が主となります。

最近FitEarのカスタムを製作された方で透明フェースプレートを選択された方だとお気づきかもですが、今迄の接点はとげ抜き(んー、ダメな例えだな)っぽく外側からホット/コールド各コンタクトピンの外側を挟み込み、ピンの窪みに落ち込んで維持を取るタイプでした。

かなり耐久性に配慮はしていたのですが、どうしても業務用という性格上、汗や水分が大量にかかる現場において、接点部がピンをこすることでメッキが剥がれることと重なりサビが出るといったケースや、とげ抜き部が開いてきてしまうという事例が出てまいりました。このとげ抜きバージョンでも実は2回のサイレントアップデートがされています。

そこで接点部構造を螺旋状のスプリングとしてフェースプレートに対し垂直に配置し、その側方からピンを差し込むことで螺旋の段違いの巻きで挟み込むというスタイルに変更しました。

差し込み応力に対しスプリング全体で対応し、また螺旋の断面も円形であることから接点部自体の耐久性をより向上させるとともに、コンタクトピンのメッキに対しても優しくなっております。

文章で書くとナンなんですが、構造的には螺旋状のバネをまずご想像いただきます。これが筒におさまっており、その筒の横に穴があいてます。この穴からコネクタのピンが入ってきて、バネの巻き線と巻き線の間に差し込まれるんですが、この時バネ全体がたわんでピンを受け入れ、ピンの窪みの位置で上下巻き線がピンを挟み込む形で窪みに収まります。

んでもって、ステム部についてはチタンチューブをあいかわらずウチの会長が削ってくれてますが、材質/形状/寸法は変化はありません。ステム部はこの1. チタンチューブの他、2. イヤーチップが取り付けられるステム、3. ステム内中央にチタンチューブを配置し低域・中低域を分けるセパレータから成っています。

じゃあ何が変わるのかと言うと、ステムとセパレータはこれまでシェルと同じアクリルレジンを利用していましたが、これをポリカーボネートに変えたというのが変更ポイントとなります。

じゃーなぜ変えたのかというと、どうしてもチップ着脱の応力がかかる場所だけに、強度(というより粘り強さ)を上げることで耐久性の改善を図っています。アクリルレジンは安定性が高く強度も本来はあるのですが衝撃には弱いため、イヤーチップをしていない状態で硬い床に落とすといったケースで、当たりどころによりクラックが発生する可能性があります。

ちなみにステム部材質変更による音質への影響についてですが、ちょっと期待もしてたんですが、幸か不幸か全く変わりませんでした(笑)。

えーと、あとはフェースプレートの外観だな。こちらについて、元々カスタムイヤーモニターのフェースプレートがそうであるように、ウチのはあんまり目立たないというのが業務用における黒子としての立ち位置でして、スポットライトで反射とかしちゃうとダメなんでつや消しフェースプレートを用いております。

カスタムではシェルにフェースプレートを張り余剰分を切削後、シェルとフェースプレートの断面までラッカーを塗って滑沢に仕上げ、その上のフェースプレート表面はマット仕上げにするよう塗り分けて製作しております。

で、ユニバーサルを作るってことになった時も当然同様の方法を取るはずだったんですが、フェースプレートの砲台部(コネクタがささるところですな)の麓までフェースプレートを削り込むため、安定したラッカーの塗り分けが出来ないという想定しなかった事態に遭遇!

さーてどーしたものかと皆で考えた上、塗り分けられないんなら全部塗っちゃおーぜという極めて弊社らしい結論に達しました。で、やってみるとそれはそれでアリな感じだったんですが、真っ平らな所にラッカーを塗ると、どうしてもうねりや微細な気泡なんかが目立ってしまう訳です。

んー、なんとかしなければと思いつつしばし方法を検討し、じゃーいっそラッカー塗らなくていいように光沢版フェースプレートを作ればいいじゃないか!という結論に到達。で、作ってみたんですよ。はっきり言おう!光沢っぷりがビミョーな上傷が付きやしーっ!

わざわざ金型を新規に起こしたのにこんな感じでかなーりションボリしましたが、実際この光沢フェースプレートは弊社社長がいつも首から下げている萌音のフェースプレート(黒)として利用されています。

一度基本に立ち戻り、本来マットであるべきものを塗り分けができないからラッカー塗って光沢にしたというヤッツケを、マットであるべきものを塗り分けられるようにしようと、また金型起こして新規フェースプレートを作ることになった訳です。

失敗した光沢フェースプレートが途中入っちゃってることもあるんですが、新規のフェースプレートもマット具合の調整だったり射出のヨレだったりコンタクトピンの適合だったりやればやるほど問題発生で、想定以上に準備期間がかかってしまっております。

なんとかかんとか、これら問題がクリアーされそうな感じにはなっておりますので、もーしばらくで少なくとも以前程度の製造数にはなるのではと社内でも期待しております。画像などの情報は近々サイト(なのかブログなのか)にてご案内があると思いますが、みなさま一つよろしくお取り計らいの程・・・。

ユニバーサルのマイナーアップデートについては上の通りですが、こちらに際し販売店様、購入を検討される皆様に多大なご迷惑をお掛けしたことを謹んでお詫びするとともに、ご厚情に厚く御礼申し上げます。新製品開発もですが、従来製品もブラッシュアップしてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします!