はてさてドライバーの数って、どんだけ必要なのかしら〜?(広川節っぽく)

さて、カスタムイヤーモニターで採用しているバランスドアーマチュア/マルチですが、やはり外耳道を完全遮蔽するという前提だと、現時点ではこれが最善の方法でしょう。無論ブロードバンドの小型高出力ユニットが出ればいいんですが、現状どうしてもトレードオフが出てきます。

そんじゃーどれ位が必要か、って話になるんですが、111から668までやった経験的な私見では、3発、できれば2発ってとこですかね(334全否定じゃん!)
過去の試作品たち

本来スピーカーは1発がいいんです。ですがっ!大人の事情でそうもいかないんで、なるべく1発に近い方がてことですな。とは言え、それもなかなかうまくいかんってことで、3ウェイがバランスを取る上では最も攻めやすいかなー。4ウェイはローがちょい(とゆーかかなり)ハイカットされてればなー。

レシーバー数とウェイ数が一致してれば分かりやすいんですが、6発6ウェイとかはちょっち現実的ではない(668もあくまでシャレですから)ので、5ウェイだったり4ウェイだったり3ウェイだったりする訳ですが、3ウェイ6発と3ウェイ3発の違いって、音圧だけだったりする上、やっかいな問題も。

比較的周波数帯域が低いといいんですが、ハイ側にタンデムで使ったりすると、同帯域におけるレシーバー間の位相干渉でヘンなピークとかディップが起こることがあり、ヘッドルーム確保のためのトレードオフではあったのですが、ProAudio 335とか、どうしてもこの傾向がありました。

Pro Audio 334
ProAudio 334開発の端緒もこのあたりにあり、ロー/ローミッドとハイのクロスオーバーを上昇させ、ハイ側ユニットの負荷を下げることで1発とし、これが周波数レスポンスの平坦化とともに位相特性の改善に大きく寄与することとなりました。

沢山レシーバーが入っていると、えも言われぬ「ミッチリ感」があり、メカ好きにはたまらない&音質的にもいーんじゃないかと思われがちなんですが、んーこの辺はケースバイケースかなー。スペースがなくて高域ユニットが鼓膜方向から遠ざかっちゃったりすると本末転倒なことにもなっちゃうんです。

ということでイヤモニのレシーバー数ですが、まためっちゃ重い程ギューギューに詰まったシャレ物件もやってみたくもありますが、ただでさえお高い上、使用レシーバー間のマッチングや故障発生リスクとかもあるし、メリットも限定される(というか正直思い当たらん)ので、6発とか8発とかはもうやんないなー。